日本刀は古くからわが国が誇る鉄の文化財です。
鑑定刀捜し
2017年10月02日 更新
博多支部での鑑定会、研修会に使う刀捜しには、永年苦労してきた。
支部活動での私の役割は、刀捜しだったとさえ思っている。
9月10日の鑑定研修会は思い出深い会になった。
地元の刀で有りながら、左文字一派の刀を一度も用意できなかった。鎌倉、南北朝と他国の名品を並べながら、なんとしても左文字派をと、いつも思っていた。
今回は一度に二点展示することができた。①(大磨上)左弘安(重刀) ②安吉(生在銘)短刀(重刀)
所有者に心よく応じていただき、永年の夢がかなった。
私自身が所有したような気分にさえなった。
嬉しい事が一度に続けて有るなど信じられないが、「九州筑後ニテ下坂八郎左衛門作/慶長八年八月吉日」銘の薙刀を同時展示できた。
全国に居る下坂鍛冶の祖、八郎左衛門の九州筑後打ち慶長八年は江戸幕府開府の年、慶長五年の関ヶ原よりの大名の移動等の慌ただしい時代の流れが肌に感じられるような品で、九州筑後ニテの切銘より今後は筑前新刀扱いをして、福岡県より外にだしたくないものだと勝手に思う程うれしかった。